医療法人がMS法人に対し業務委託料等を約3億2000万円請求してきた案件において、請求をすべて棄却に持ち込んだ事例
相談内容、事件の背景
医療法人の理事長とMS法人の代表取締役との夫婦関係の悪化を契機として、医療法人がMS法人との業務委託契約を解除したうえ、MS法人に対して業務委託料等約3億2,000万円の支払いを請求してきた案件です。
依頼者の属性(業種、業態、従業員数等)
メディカルサービス法人(MS法人。株式会社)
事務所として行ったこと
相手方から内容証明にて請求がなされた際、関連する契約書すべてと総勘定元帳10年分以上を精査しました。
どの部分に合意があり、どの部分に合意がないかを分析し、決算資料や会計帳簿上の数字が実際の契約関係と乖離している点をすべて証拠として保全しました。
その上で、会計上の数字と契約の有効性(合意の有無)が別問題であることを理由に、立証責任に従って請求原因をすべて否認し、契約締結の過程や経緯を当事者尋問等で詳らかにしました。
結果
請求はすべて棄却されました。
解決までの期間、コスト
約4年。
解決に至ったポイント、留意点等
相手方の請求額は、決算書や会計帳簿に基づいて算定されているものが多かったががその根拠となる契約において基本契約につき合意があっても個別契約につき厳密な合意がなく、実際の数字の動きと契約上のあるべき報酬額等が乖離していた点を指摘のうえ、それらの立証を執拗に求め続けた点がポイントだったと思います。
請求権の発生原因はあくまでも契約(合意)にあり、会計上の数字の動きそのものでは必ずもないという原則を貫いたことが結果に繋がりました。

