医療機関における診療情報の取扱い
情報関連法令の改正
2015年には、患者の診療情報の扱いについても規律が及ぶ個人情報保護法が改正・施行され、同法に関するガイドラインやガイダンスも併せて策定・公布されました。また、2018年には、患者の個人情報の匿名化による利用について特に規律する次世代医療基盤法が制定・施行されました。
患者情報の扱いに対する影響
これらの法令の相次ぐ改正・制定によって、医療機関における患者の個人情報に関する法的規律も大きな影響を受けることとなりました。例えば、患者の個人情報は、個人情報保護法上「要配慮個人情報」という特別な情報と位置付けられ、第三者への開示につき、通常の個人情報よりも、より強度の規律を受けるに至っており、法律の要件を満たさずに開示した場合、違法となります。
患者情報を開示できるか否かの判断の困難性
医療機関は、患者本人のみならず、患者のご家族、警察、患者の弁護士等から患者情報(例えば、カルテ)の開示を受ける機会が多いですが、安易に開示請求に応じてしまうと違法となります。したがって、医療機関が患者情報を適法に開示できる相手方が誰であるか、また、開示に応じる場合に確認すべき事項はどのようなものか(例えば、患者のご家族と名乗る者から開示請求があった場合、その者が本当に患者の家族か否かをどのように確認するか)といったことに注意する必要がありますが、その判断を医療機関が行うには困難を伴うことが多いです。
当事務所では、こうした診療情報の取り扱いなどについても、精通した弁護士が在籍しております。是非ご相談ください。
料金(税別)
法律相談(初回1時間無料、2回目から1万円/1時間)、顧問契約で対応